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『NEWSを疑え!』第163号(2012年11月15日号)

『NEWSを疑え!』第163号(2012年11月15日号)
◎いまこそ日本は、マハンの『海洋地政学』に学ぶべきだ
・大陸系の地政学に影響された戦前の日本
・アメリカは『海洋国家』を自覚してスーパーパワーになった
・自らを客観視できない日本人
◎セキュリティ・アイ:ロシア軍需産業の逆襲で国防相と参謀総長を更迭?(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎ミリタリー・アイ:過剰な口出しが米陸軍の将軍の質を低下させた(西恭之)
◎編集後記:恐いもの見たさで総選挙を迎える心境

ストラテジック・アイ(Strategic Eye):

◇◆いまこそ日本は、マハンの『海洋地政学』に学ぶべきだ◆◇

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:尖閣諸島に香港の活動家らが不法上陸した2012年8月以後、日本と中国との関係は急激に悪化し、過去最悪の状態が続いています。ロシア大統領の北方領土上陸(10年11月)も韓国大統領の竹島上陸(12年8月)も、尖閣問題で腰くだけの対応しかできない日本がなめられた証拠でしょう。海に囲まれた日本に、海洋国家としての自覚も、強固な海洋戦略もないわけです。この問題について、小川さんの考えを聞かせてください。

小川:「たしかに日本という国は、海洋国家としての自覚に欠けています。このことが尖閣諸島をはじめ北方領土、竹島などの問題で露呈してしまい、周辺国のやりたい放題が続いています、しかし、戦前や江戸時代の日本には、その自覚があったでしょうか。海洋国家としての自覚は、昔の日本にもやっぱりなかったのだ、といわざるをえませんね」

「それを典型的に示すのが、陸軍が主導した日本の軍部が、大陸系の地政学に影響されすぎ、これを理論的なバックボーンとして中国大陸に進出し、結果的に大失敗をしてしまったことです」

地政学は、英語でジオポリティクス(Geopolitics)、ドイツ語ではゲオポリティク(Geopolitik)。地理的条件が政治・経済・軍事・国際関係などに及ぼす影響を研究する学問で、ドイツを中心とする大陸系の地政学と英米系の海洋的な地政学の二つに分かれます」

「戦前の日本はドイツの地政学に大きく影響され、海洋地政学を軽んじていました。島国に生きる自分たちは世界の七つの海で勝負するしかない。そんな海洋国家としての自覚があれば、ドイツの地政学を金科玉条にはしなかったはずでしょう」