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『NEWSを疑え!』第172号(2012年12月17日特別号)

『NEWSを疑え!』第172号(2012年12月17日特別号)
◎テクノ・アイ:北朝鮮の長距離ミサイルに翻弄されない視点(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎編集後記:尖閣への領空侵犯は防空システム強化では防げない (小川和久)

◎テクノ・アイ(Techno Eye):

北朝鮮の長距離ミサイルに翻弄されない視点(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)

 いま世界の注目は、北朝鮮が12月12日にロケット「銀河3号」を打ち上げた経験をもとに、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「テポドン2号」を完成させ、米国に脅威を与える可能性に集まっている。しかし、米国などのミサイル専門家がまったく逆の見方をしていることもまた、知っておいてよいだろう。

 北朝鮮のミサイル発射に先立つ10月2日、米国ランド研究所はドイツ人のロケット技術者マルクス・シラー博士による報告書『北朝鮮の核ミサイルの脅威の特徴』を公表した。

 そこで明らかにされた分析結果は、「北朝鮮にとって中・長距離ミサイルは、外交戦略と国内での政権の権威付けの手段であって、軍事作戦を遂行するための高い信頼性も配備数も求めていない」というものだった。


シラー博士は2012年4月にも、北朝鮮が公開した
移動式ミサイルが張りぼてであると断言した
(報告書『つまらない見世物―北朝鮮の新型ICBM』)

 これまで、日本の専門家も北朝鮮の弾道ミサイル試射のパターンをもとに、北朝鮮がテポドン2号を完成させるには一定の時間が必要だと指摘してきた。もっと試射を繰り返して再突入体の耐熱性などの技術を確立する必要があるからだ。

 ちなみに、北朝鮮の弾道ミサイル発射は政治的に重要な日にしか行われておらず、回数も決定的に少ない。なんと、北朝鮮は1994年から今回の銀河3号までの間に、合計5回、わずか17発しか弾道ミサイルを試射していないのである(射程100キロ強のKN-02を除く)。