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『NEWSを疑え!』第192号(2013年3月14日号)

『NEWSを疑え!』第192号(2013年3月14日号)
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
◇◆日本政府は人質事件を解決できるのか
◆日本の人権感覚では犯人と人質は同列
◆シージャック事件のトラウマ
◆パニックルームで助かった英国人
◎セキュリティ・アイ(Security Eye)
・カルザイ大統領が反米発言に走ったアフガンの現状(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(Military Eye)
・習近平側近のタカ派将軍が「対日開戦論」にダメ出し(西恭之)
◎編集後記
・日本が「病院船」を持っていない原因

ストラテジック・アイ(Strategic Eye):

◇◆日本政府は人質事件を解決できるのか

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:2013年1月16日、イスラム過激派がアルジェリアのイナメナス付近にある天然ガス精製プラントを襲った人質事件は、17日にアルジェリア政府軍が攻撃を開始し、21日に同軍特殊部隊が現場に突入して制圧。日本人10人が死亡する痛ましい結果に終わりました。今後、同じような事件が発生する恐れがあり、周到な備えが必要でしょう。今回は人質事件に関する小川さんの考えを聞かせてください。

小川:「アルジェリア人質事件は、事件勃発の翌日には政府軍が作戦行動を開始し、人質を移送するトラックの車列をヘリで攻撃するなどしました。使われたのは旧ソ連製の大型戦闘ヘリ・ミル24ハインドで、これは重機関銃や対戦車ミサイルを積んでいます。映画『ランボー・怒りのアフガン』に出てきましたから、ご記憶かもしれませんね」


大型戦闘ヘリ・ミル24ハインド(防衛白書1992年版)

「21日の作戦終了までに8か国の40人近くが亡くなったとされ、うち10人が日本の日揮に関係する日本人(同社幹部、協力会社社員、派遣社員など)でした。武装勢力が踏み込んだとき、いきなり射殺されてしまった人も少なくなかったようですが、ヘリ攻撃やその後の戦闘の巻き添えで亡くなった人もいたでしょう。アルジェリア政府によると、政府軍の制圧作戦の結果、685人のアルジェリア人労働者と107人の外国人が解放され、32人の武装勢力が死亡したとされています」

「事件発生直後の1月21日号の編集後記で、日本政府は情報収集と医療を担う救援チームをいち早く送り込むべきだったこと、政府は政府専用機2機以外にチームを空輸できる脚の長いビジネス・ジェット機を13機保有していることをお伝えしました。必要な対策のもろもろについては後で触れますが、まず、人質事件に対する向き合い方についてお話ししておきたいと思います」

「アルジェリアの人質事件とは状況が違いますが、日本で過去に何度か繰り返された人質事件では、警察の対応が世界の常識と大きくかけ離れていたからです。2月12日にはグアム島中心部の繁華街で日本人3人が殺される無差別殺傷事件が起こりました(2人がナイフで刺され、1人が車にはねられて死亡)。あの事件では、誰かが人質に取られても不思議はありませんでした。そんなとき日本は、国際水準から見て合格点の対応ができるのか、という話です」