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『NEWSを疑え!』第208号(2013年5月16日号)

『NEWSを疑え!』第208号(2013年5月16日号)
【今回の目次】
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
◇◆安倍首相が危惧する「南シナ海の中国原潜」の実像
◆日本の接続水域に現れた中国潜水艦
◆南シナ海は中国の内海になるか
◆安倍論文の筆者は基礎知識がない
◆原潜が潜める海の条件とは
◎セキュリティ・アイ(Security Eye)
・「中国は米国に追いついていない」という注目すべき分析(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(Military Eye)
・米軍は襲撃された自国領事館を見捨てていた(西恭之)
◎編集後記
・火のない所に煙は立たぬ

◇◆安倍首相が危惧する「南シナ海の中国原潜」の実像

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q: 最近のニュースからいきましょう。5月13日には「国籍不明の潜水艦」が沖縄県久米島南方の日本の接続水域を潜ったまま航行していたことを防衛省が発表、5月2日にも奄美大島の西方で接続水域を侵したことがわかりました。中国の潜水艦以外には考えられません。日本周辺海域で、中国は看過できない軍事的動きに出た印象があります。今回のテーマは、中国の潜水艦の活動をどのように受け止めるか、です。まずは、今回の事件について解説してください。

小川:「行動パターンと消去法でいくと中国の潜水艦だと思います。北朝鮮の潜水艦は、沿岸で特殊部隊の潜入などに使う小型艇はともかく、外洋で行動できる中型艦は運用可能な状態にありません。ロシアと韓国は、日本と事を構えるつもりはありませんから、このような行動はとらない。1月の2回にわたる海上自衛隊に対する火器管制レーダー照射事件と同様、中国共産党中央軍事委員会の承認のもと、潜水艦に同乗している政治将校が艦長に指示した結果だと思うべきでしょう」

「そこで、なぜ中国共産党中央軍事委員会の承認のもとなのか、という問題です。一般論でいうと、海上自衛隊と米国海軍の出方を探る『威力偵察』という目的は常に含まれていると理解すべきでしょう。しかし、今回の場合は中国国内のナショナリズムによる『弱腰批判』に対して、『決して弱腰ではない』というメッセージを送ることが優先されていたと思います。防衛省が発表し、日本のメディアが大きく報道するほどに、それを見た中国国民は溜飲を下げ、反日スローガンのもとに政権を揺さぶる動きも沈静化させられるという寸法です」