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『NEWSを疑え!』第211号(2013年5月27日特別号)

『NEWSを疑え!』第211号(2013年5月27日特別号)
◎テクノ・アイ(Techno Eye)
・シリアが手にしたロシア製超音速対艦ミサイルのリスク
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎編集後記
・原子力事故は危機管理のテーマではない?(小川和久)

◎テクノ・アイ(Techno Eye):

・シリアが手にしたロシア製超音速対艦ミサイルのリスク

(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)

 ロシアは5月16日までに、超音速対艦ミサイル「ヤホント」をシリアに輸出した。

 ヤホントミサイルには、欧米諸国などがシリアの反乱勢力を支援する目的で行なう海上封鎖、飛行禁止措置、空爆を妨害し、大規模な戦力の展開を強いることによって、こうした行動を抑止する能力がある。また、そのような兵器をロシアがアサド政権に供与した事実には、シリアへの軍事介入に国連安全保障理事会の承認を得ようとする動きを封じる効果がある。

 しかしながら、イスラエルはシリア軍の兵器が武装勢力に流出する脅威に敏感なので、ヤホントミサイルの管理が万全でなければ、シリア政府軍はイスラエルの大規模な空爆を受けることになる。

 旧ソ連は米海軍を自国の領土や戦略ミサイル原潜に接近させないために、1960年代から超音速対艦ミサイルを爆撃機、水上艦、潜水艦、トラックに配備してきた。中国が進めている接近阻止・領域拒否(A2AD)戦略を、既に当時から実践してきたといってよい。

 ヤホント(鋼玉)はP-800オーニクス(縞メノウ)ミサイルの輸出用の名称である。オーニクスの開発は1983年に始まり、ソ連崩壊を経て1999年に完了した。


発射後の状態で展示されているヤホントミサイル[1]