- 『NEWSを疑え!』第232号(2013年8月12日特別号)
- ◎テクノ・アイ(Techno Eye)
・米国メディアは超高速交通構想に飛びついたが…
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎編集後記
・気をつけの時、手はどうなってますか?(小川和久)
◎テクノ・アイ(Techno Eye):
・米国メディアは超高速交通構想に飛びついたが…
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
イーロン・マスク氏といえば、電子決済会社PayPal、電気自動車メーカーのテスラ・モーターズ、宇宙輸送会社スペースXを起業したことでつとに知られる起業家だが、8月12日、チューブ内にリニアモーターカーを走らせ、ロサンゼルスとサンフランシスコを35分で結ぶという画期的な交通システム「ハイパーループ」の構想を発表した。
今回、マスク氏は建設には投資せず、建設希望者に構想を提供するために発表したという。
しかし、「ハイパーループ」構想については以下のような問題が指摘されている。
1)現在の高速鉄道の安全性とエネルギー利用効率を不当に低く評価している。
2)ロサンゼルス市街とサンフランシスコ湾を所要時間と建設費の計算に含めず、建設費を高速鉄道の10分の1と恣意的に見積もっている。
3)0.5Gの加速による乗客の乗り物酔いを無視している。
ハイパーループの経路
(『ハイパーループ予備設計研究』図32より)