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『NEWSを疑え!』第259号(2013年12月2日特別号)

『NEWSを疑え!』第259号(2013年12月2日特別号)
◎テクノ・アイ(Techno Eye)
・東シナ海を飛んだB-52の知られざる能力
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎編集後記
・防空識別圏で中国が狙うもの(小川和久)

◎テクノ・アイ(Techno Eye):

・東シナ海を飛んだB-52の知られざる能力

(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)

 グアム島アンダーセン空軍基地に派遣されていた米空軍のB-52爆撃機2機は11月26日、尖閣諸島付近など東シナ海上空を飛行し、中国政府が23日に宣言した防空識別圏を、米政府が承認していないことを示した。

 B-52の素早い投入は、尖閣諸島と公海の上空を領空のように管理しようとする中国の一方的な行動を抑止し、日米同盟関係を保障するために必要だったが、今回の飛行には情報収集上の狙いがあったことも忘れてはならないだろう。

 爆撃機としての爆弾やミサイルの搭載能力しか取り上げられることはないが、実を言えばB-52は戦時に敵のレーダー波や戦闘機の通信を傍受し、妨害することによって防空網を突破し、爆撃任務を遂行するため、強力な電子戦能力を備えている。今回のような平時の飛行においても、自らの飛行に反応した相手のレーダー波と通信を傍受し、相手国の防空能力の情報を収集することができるのだ。

 ベトナム戦争では電子戦機やワイルド・ウィーゼル(敵の地上レーダーを攻撃する戦闘機)がB-52による爆撃の道を開いたが、1970年代からは、B-52が単独でソ連の防空網を突破し、核兵器を投下するための改修が行なわれた。その後のB-52の外見で特徴的なのは、機首の下側に装備された、赤外線前方監視装置と低光量テレビカメラだ。

 この電気光学視覚システムは、対地レーダーを作動させず、核爆発に備えて窓の遮光カーテンを閉めた状態でも、陸地の上空を低空飛行するために備えられている。



B-52機首の電子戦装備と電気光学視覚システム(2012年)