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『NEWSを疑え!』第284号(2014年3月13日号)

『NEWSを疑え!』第284号(2014年3月13日号)
【今回の目次】
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
◇◆なぜ「平和構築と国益」か
◆平和と安全なくして繁栄なし
◆豪州の思想、日本の肉体の結合
◆文民警察官は退職自衛官の活用で
◎セキュリティ・アイ(Security Eye)
・ウクライナの安全を保障していないブダペスト覚書
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(Military Eye)
・なぜ米海軍は日本と小型高速艦を共同開発するか(西恭之)
◎編集後記
・テロか事故か、マレーシア機の失踪

◇◆なぜ「平和構築と国益」か

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:安倍晋三首相は最近「積極的平和主義」という言葉を盛んに使っています。2014年1月の施政方針演説では、フィリピン台風の緊急支援、アデン湾の海賊対処、ODA60周年、シリア化学兵器の廃棄協力、イラン核問題の独自の働きかけなどを挙げて、「こうした活動の全てが、世界の平和と安定に貢献します。これが、積極的平和主義です」という。小川さんは、こうした平和構築の営みと国益について、どう考えますか?

小川:「安倍さんは2013年9月、国連総会における一般討論演説でも『日本として、積極的平和主義の立場から、PKO(国連平和維持活動)を始め、国連の集団安全保障措置に対し、より一層、積極的な参加ができるよう、私は図ってまいります』と述べています」

「これを完全に誤解している向きもあります。たとえば東京新聞の『【私説・論説室から】積極的平和主義って何?』の記事のように、『国連の安全保障措置は、平和の脅威となる国への経済制裁や湾岸戦争の多国籍軍のような武力行使を含むから、積極的平和主義は集団的自衛権の行使や海外における武力行使の解禁につながる話だ』と受け取っているケースです。しかし、これは当メルマガ(2013年12月19日号)で指摘した集団安全保障と集団的自衛権の混同を象徴する事例ですね」

●安倍首相の国連総会演説(2013年9月27日)
http://www.huffingtonpost.jp/2013/09/26/shinzo_abe_n_3999773.html

東京新聞「【私説・論説室から】積極的平和主義って何?」(2013年11月18日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2013111802000145.html

●安倍首相の施政方針演説(2014年1月24日)
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement2/20140124siseihousin.html

「安倍さんは施政方針演説で、積極的平和主義について『我が国初の国家安全保障戦略を貫く基本思想です。その司令塔が国家安全保障会議です。戦後68年間、守り続けてきた我が国の平和国家としての歩みは、今後とも、変わることはありません』と述べています。つまり、過去の日本のさまざまな国際貢献が積極的平和主義であって、それを基本思想としつつ、その先に集団的自衛権や集団安全保障などを検討する、というのです」

「そこで私が問いかけたいのは、日本は過去に国連PKO(平和維持活動)や国際平和協力活動にしばしば自衛隊を出してきたが、何のために国際貢献をするのかという思想や哲学が確立されていただろうか、という点です」