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『NEWSを疑え!』第309号(2014年6月12日号)

『NEWSを疑え!』第309号(2014年6月12日号)
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
◇◆戦略を持たない日本の研究開発
◆構造的問題が欠陥兵器を生ん
◆戦略がないのに戦術を語る不思議
◆どこを切っても『ガラパゴス国家』
◎セキュリティ・アイ(Security Eye)
・中国の「西沙領有」の主張は尖閣で日本を助ける?
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(Military Eye)
・オホーツク海で見えたオバマ「核なき世界」の虚構(西恭之)
◎編集後記
・自衛隊の相手の武装は貧弱なのか?

◎テクノ・アイ(Techno Eye):

◇◆戦略を持たない日本の研究開発

(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)

Q:安倍晋三首相は、憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を今通常国会中(会期末予定は6月22日)におこなうため、自民・公明の与党協議を急いでいます。しかし、集団的自衛権をめぐる15事例の提示や「他国の武力行使との一体化」4条件の撤回など細かい手続き論に終始し、日本の進む道について国民を納得させるだけの戦略論が見えてこないようです。いかがですか?

小川:「そうですね。今回は、GOR(=general operational requirement)とSOR(=Specific Operational Requirement)の話をしようと思います。これは日本語では『全般的作戦所要』と『個別的(特定)作戦所要』です。所要は、要求や要求事項と言い換えてもよいでしょう。兵器を研究開発し、調達するとき、どんな性能やスペックが求められるかということで、それを決めるために全般的な要求と個別的な要求の二つのステップがあるわけです」

「たとえば、ある人が新車を買うとき、主として仕事に使うか、それとも休日に使うかで、要求されるクルマのタイプや性能が違います。家族の人数によっても、予算によっても違います。5人乗りステーションワゴン、予算300万円と大枠を決めたところで、奥さんが『赤いクルマがいい』と要求するかもしれません。子どもたちが『サンルーフ付きにして』と要求するかもしれません。こんな卑近な例を見ても、要求には全般的な大枠と個別的な細目があることがわかるでしょう」

「ところが、日本国民にとっては意外かも知れませんが、日本の兵器開発にはGORがなく、SORから始まってしまうので、『技術大国』とは名ばかり、まともな兵器が生まれてこなかったのです。この悲惨な現実を、私は日本の欠陥兵器をスタディしたとき学びました。それをまとめたのが1987年9月に文藝春秋から出した単行本『戦艦ミズーリの長い影―検証・自衛隊の欠陥兵器』です」

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