- 『NEWSを疑え!』第323号(2014年8月4日特別号)
- ◎テクノ・アイ(Techno Eye)
・空自F35の対艦ミサイルはノルウェー製になる?
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎編集後記
・軍のパーティーから中国側の変化を読む(小川和久)
◎テクノ・アイ(Techno Eye):
・空自F35の対艦ミサイルはノルウェー製になる?
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
世界のマスコミが気づかなかったことだが、8月1日に終了した環太平洋合同演習(リムパック)で今後の世界の航空戦力の在り方に大きな影響を及ぼすかも知れない兵器の実射が行われた。
リムパックでは、中国海軍が参加艦船とは別に情報収集艦を差し向けたことが注目されたが、世界の専門家が注目したのはノルウェー海軍がハワイ沖で発射した対艦ミサイルだった。その空中発射型が、日本を含む12カ国が導入を決めている次期戦闘機F-35の戦力発揮のカギを握る兵器として、標準装備となる可能性があるからだ。
ノルウェーのイージス・フリゲート艦「フリチョフ・ナンセン」は、5月12日に母港を出港し、パナマ運河を経由してサンディエゴで米国とチリの艦船と合流後、パールハーバーへと航海した。
イージス・フリゲート艦「フリチョフ・ナンセン」
(ノルウェー軍サイト)
この長途の航海の最も重要な任務は、7月10日の演習で、国産の対艦ミサイル(ナーヴァル・ストライク・ミサイル、NSM)を実射し、その性能を各国の政府と軍の関係者に印象づけることだった。