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『NEWSを疑え!』第334号(2014年9月18日号)

『NEWSを疑え!』第334号(2014年9月18日号)
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
◇◆朝日新聞にはジャーナリスト学校があるが
◆集団的自衛権を特集してもね
◆若手を育てる先輩記者が誤報では
◆逆ギレした毎日新聞
◎セキュリティ・アイ(Security Eye)
・オバマは「イスラム国」の挑発に乗せられた?
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(Military Eye)
・ロシア軍が極東演習で狙うもの(西恭之)
◎編集後記
・報道品質セミナーで「吉田調書」を議論しました

◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)

◇◆朝日新聞にはジャーナリスト学校があるが

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:朝日新聞が、2014年6月15日朝刊の一面トップで集団安全保障と集団的自衛権を混同する大誤報を流したことは、当メルマガで繰り返し取り上げました。その後、朝日新聞は1991~92年に連載したいわゆる「従軍慰安婦」問題のキャンペーン記事について、8月5~6日に検証記事を掲載。かつての記事を虚偽と認定し、記事を撤回、さらに9月11日には福島第1原発の所長だった故・吉田昌郎氏の政府事故調査・検証委員会に対する聴取録、いわゆる『吉田調書』についても5月20日付けの記事を取り消し、木村伊量社長が記者会見で謝罪しました。思うところを聞かせてください。

小川:「6月15日の誤報については、依然として訂正記事が載りませんね。ところが、朝日新聞が20年以上前に報道した慰安婦に関する記事を撤回すると、大騒ぎになりました。6月の誤報を訂正しても、長年の懸案だった大誤報の撤回ほど大きな影響はなかろうと、そのうち訂正するのか。それとも、もう誤報騒動はこりごりだ、とダンマリを決め込むのか。あまり期待せずに(笑)、なりゆきを見ようと思います」

「慰安婦報道の撤回については、朝日以外の主要紙の多くや週刊誌が盛んに書き立てていますから、詳しく触れるつもりはありません。ただし、故・吉田清治氏の『昭和18年に軍の命令で韓国の済州島で女性を強制連行して慰安婦にした』という証言は、秦郁彦・拓殖大学教授(当時)らの現地調査によって、90年代の早い段階で嘘とわかったはずです。誤報と認めて記事を撤回するまでに20年以上は、あまりにも遅すぎました

「撤回はしたものの謝罪の言葉がなかったこと、検証のなかで他紙も書いていたという余計な言い訳をしたこと、さらに池上彰さんの紙面検証コラムの掲載拒否騒動を引き起こしたこと(直後に撤回して掲載)は、恥の上塗りを何度繰り返すつもりかと呆れるほかなかったことも、付け加えておきます」

「実は朝日新聞は、『Journalism』という月刊誌を出しています(出版元は朝日新聞出版、1冊800円)。また、『ジャーナリスト学校』という社内組織もあります。ジャーナリズムに関心を寄せ、ジャーナリストを育てようとする意気込みだけは、評価してもいいでしょう。しかし、誤報騒動はじめ朝日新聞のやっていることを見ると、いつも自己満足に終始しており、とりわけ『上から目線』が鼻につきます。いくら月刊誌や学校に力を入れても、自己満足や上から目線に陥らないための仕組みがともなわなければ、意味がないでしょう」

「上から目線で思い出すのは、週刊誌記者だった私が独立して4年たった1989年に朝日新聞が出した部厚い人名事典です。私も載っていますが、なんと『軍事アナリストを自称している』と書いてあるのです。書いたのは、後に論説主幹や代表取締役専務も務めることになる中馬清福さんでた」