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『NEWSを疑え!』第374号(2015年2月26日号)

『NEWSを疑え!』第374号(2015年2月26日号)
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
◇◆テロ事件における人権
◆バスジャックの解決は3時間以内
◆解決手段は何を指標に決めるか
◆容疑者より人質の人権が最優先
◎セキュリティ・アイ(Security Eye)
・「イスラム国」はイスラエル国旗前の会見を無視
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(Military Eye)
・ロシアに押しまくられるスウェーデン(西恭之)
◎編集後記
・このくらいの訂正記事は出そうよ

◎編集後記

・このくらいの訂正記事は出そうよ

 2月22日、朝日新聞朝刊に次のような訂正記事が載りました。

「21日付「自衛隊配備 島を二分」の写真説明で、「在来種『与那国馬』」とあるのは「馬」の誤りでした。沖縄県・与那国島では与那国馬が放牧されていますが、写真の馬は雑種でした。関係者への確認取材が不十分でした。訂正しておわびします。」

 この内容が正確であれば、訂正記事としては問題ないと思います。同じような訂正記事は、特に昨年末から朝日新聞ばかりでなく読売新聞にもしばしば掲載されるようになりました。

 そこで疑問が湧いてきます。

 朝日新聞は、このメルマガと日本報道検証機構(Gohoo)が再三にわたって指摘してきた昨年6月15日付朝刊1面トップの記事について、どうして訂正記事を掲載して、読者に正しい情報を伝えようとしないのでしょうか。同じ訂正記事なのですから、出ないのは不審でなりません。

 上記の訂正記事に倣って書くなら、次のような形で構わないと思います。

「2014年6月15日付け『集団的自衛権 海外では』の記事で、ドイツ軍のアフガニスタン派遣を集団的自衛権の行使としているのは、『2001年12月20日の国連安保理決議1386号で承認された集団安全保障措置による国際治安支援部隊(ISAF)としての派遣』の間違いであり、『独軍がアフガンに派遣された02年』としたのも間違いでした。ドイツは2001年9月11日の米国同時多発テロ直後の10月、集団的自衛権と北大西洋条約機構(NATO)条約の責務に基づき特殊部隊をアフガニスタンに派遣しています。事実関係の確認が不十分でした。訂正しておわびします」

 たったこれだけでよいのです。なぜできないのか。それは執筆した記者が社内で屁理屈をこねているのに対して、上司たちが当事者能力を持って訂正させていないからです。朝日新聞は、2月16日付け 『戦後70年 第2部 戦争のリアル「戦地派遣」過酷な現実』 という記事で、昨年6月15日の誤報にほうかむりをしたまま、集団的自衛権、集団安全保障という言葉を避ける形で、アフガンにおけるドイツ軍の件を報じているのは、2月19日号で指摘したとおりです。

 陸上自衛隊の地対艦ミサイルに関する読売新聞の誤報も、まずは次のような訂正記事を出すべきなのです。

「2014年11月25日付け『陸海空自 連携まだ途上 演習は試行錯誤/根深い対抗意識 』の記事で、陸上自衛隊の地対艦ミサイルについて『百数十キロの射程を持ちながら外洋の艦艇を攻撃できない。陸自が地上レーダーしか持っていないためで、海自機が上空から確認した情報を自動共有するシステム構築は緒に就いたばかりだ』の部分で『百数十キロの射程を持ちながら外洋の艦艇を攻撃できない』としたのは間違いで、『完全自動化は途上だが、海空自衛隊からの敵艦艇の位置情報をもとに攻撃するシステムになっている』と訂正します。自衛隊側への確認が不十分でした。」

 このくらいの訂正ができない新聞では、社会の木鐸などと胸を張る資格がないことは申すまでもありません。

(小川和久)