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兵站から考える現代の戦争 -『NEWSを疑え!』第1035号(2022年3月10日号)

『NEWSを疑え!』第1035号(2022年3月10日号)
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
 ◇◆兵站から考える現代の戦争
 ◆ウクライナでロシア軍は兵站の弱さを露呈
 ◆物量ではなく〝兵站の思想〟に敗れた旧日本軍
 ◆兵站から見るウクライナや台湾の事態
◎セキュリティ・アイ(Security Eye)
 ・ロシア正教会に支持されたウクライナ侵攻
 (静岡県立大学グローバル地域センター特任准教授・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(Military Eye)
 ・日本人が整理すべき核共有の目的と手段(西恭之)
◎編集後記
 ・ロシア軍が足を取られた「泥将軍」という大敵

◇◆兵站から考える現代の戦争

Q:2022年2月24日、ロシア軍がウクライナ侵攻を開始しました。その後、首都キエフに迫った部隊は25キロ付近で停滞。ウクライナ軍が大善戦、ロシア軍は燃料や食糧はじめ兵站《へいたん》が大問題、車両の整備不良・故障や兵の士気低下も問題、といった見方が出ています。今回は「兵站」の話を聞かせてください。

小川:「ウクライナ情勢は刻々変わりますので、断定的なことはいえませんが、首都キエフ北方では全長60キロ超というロシア軍の車列が1本道で停滞しました。イギリス国防省は3月3日朝の段階で『3日間に識別可能な前進をほとんどしていない』とコメント、英軍統合司令部のリチャード・バロンズ元司令官はBBCラジオで『燃料・食糧・部品・タイヤなどを輸送する兵站が大破綻。多くの車両が泥にはまり動けなくなっている』と述べました」

「アメリカ国防総省も兵站の問題を指摘したほか、ロシア軍が作戦の進捗を点検し、次の手段を検討中との見方も出ています。部隊の入れ替えや再編制などをやっているのかもしれません。いずれにせよ、ロシア軍は依然として首都キエフの包囲や封鎖を狙っているでしょう」



(小川和久)