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『NEWSを疑え!』第21号(2011年6月13日特別号)

『NEWSを疑え!』第21号(2011年6月13日特別号)
◎セキュリティ・アイ(加筆版):国際法を気にしながら南シナ海を荒らす中国の手口(主任研究員・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(加筆版):米国の長距離無人攻撃機の目標は中国本土と台湾海峡(主任研究員・西恭之)
◎編集後記:政治が示すべきリーダーシップとは

セキュリティ・アイ(Security Eye):

◇◆国際法を気にしながら南シナ海を荒らす中国の手口(主任研究員・西恭之)

中国の梁光烈国防相が6月5日、シンガポールでのアジア安全保障会議(シャングリラ対話。英国国際戦略研究所などが主催)に初めて出席し、中国は平和的発展地域安定を追求するとの趣旨で演説したが、かえって中国脅威論をかき立てる結果となった。会議の前後に南シナ海をめぐってベトナム、フィリピン両国との衝突が続発し、出席国から言行不一致を指摘されたからである。

 中国行動は、もはや南シナ海の島々を基点とする領海への主権の主張を超えて、「領海◯◯海里」という陸地からの距離に関係なく、南シナ海そのもの領有権主張する段階に至ったのではないかとの疑いを招いている。

 このアジア諸国における中国脅威論の高まりは、シンガポールへの米海軍の最新鋭沿岸海域戦闘艦(LCS)の配備などアジア諸国米国との軍事協力を強めることになったが、この状況を日本国益の観点から眺めると、ひとつのチャンスがほの見えてくる。

 日本は昨秋の尖閣諸島と東シナ海をめぐる事態で、中国に圧倒され、翻弄され続けてきた。

 しかし、日本が海洋国家として活路を開こうとするのであれば、南シナ海における中国行動について、その主張の根拠の正当性国連海洋法条約に照らして厳密に検証する必要がある。そして、そこから浮き彫りになってくる中国の違法性を踏まえた海洋権益保護戦略を立案し、東シナ海をはじめとする日本周辺海域における公海自由ならびに日本領海排他的経済水域を守り切らなければならない。

 今年になってから、中国は南シナ海でベトナム、フィリピン両国と以下の衝突を繰り返してきた。

1)2月25日、南沙諸島のジャクソン環礁で中国海軍フリゲート「東莞」がフィリピン漁船3隻に威嚇射撃、追い払う。

2)3月2日、フィリピン政府の許可を得てパラワン島沖リード・バンクのガス田を探査していた船舶に、中国艦船2隻が接近、活動中止を要求。

3)5月、中国艦船がパラワン島沖のイロコイ礁付近にブイ設置し、これにフィリピン政府が抗議。