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『NEWSを疑え!』第26号(2011年6月30日号)

『NEWSを疑え!』第26号(2011年6月30日号)
◎再浮上した「嘉手納統合案」にのぞく米国の戦略的転換
・提案の上院議員は軍事のプロ
・背景にアメリカの緊縮財政と対中国戦略
・従来の「嘉手納統合案」とは全く別もの
・柔軟路線に転換?パネッタ次期国防長官
◎セキュリティ・アイ:ギリシャ国有企業を買いに出たロシアの思惑(主任研究員・西恭之)
◎ミリタリー・アイ:巨大空母の終焉を模索する米国(主任研究員・西恭之)
◎テクノ・アイ:弾道ミサイル東風15(主任研究員・西恭之)
◎今週の言葉:ポークバレル
◎編集後記:第1ラウンドルール

ストラテジック・アイ(Strategic Eye):

◇◆再浮上した「嘉手納統合案」にのぞく米国の戦略的転換◆◇

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:この5月、アメリカの上院議員が超党派で、米海兵隊普天間基地の名護市辺野古移設を「実行不可能」とし、米空軍嘉手納基地への統合を骨子とする新たな移設案の検討を国防総省に求めました。5月6日にゲーツ国防長官らに提案し、11日には声明を発表しています。今回は、この米上院議員による「嘉手納統合案」の意義や実現の可能性について、小川さんの考えを聞かせてください。

小川:「この米上院議員たちの提案のポイントは、上院軍事委員長のカール・レビン(民主党)、上院外交委員会東アジア・太平洋小委員長のジム・ウェッブ(民主党)、上院軍事委員会共和党筆頭委員のジョン・マケインという米議会の重鎮から、それも超党派で出されたという点にあります」

「提案が出たとき、私は3人の上院議員の経歴を改めて洗い直し、とくに『ポークバレル』の懸念はないかという点を念入りに調べました。ポークバレルとは『塩漬けの豚肉を詰めた樽』で、これを奴隷制の時代に農園主が農奴たちに分け前として与えたことに由来するアメリカの政治用語です。ある法案の成立に尽力した政治家に、その見返りとして、選挙民に役立つ国庫支出をおこなうような政治手法を言います。たとえば原発の建設に尽力した政治家の選挙区に、道路や運動公園などを手厚く整備するといった利権のバラマキがそうですね。ところが、調べると、3人ともポークバレルの利権あさりには縁のないクリーンな政治家で、とくにマケインはポークバレルの批判者として知られています