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『NEWSを疑え!』第38号(2011年8月11日号)

『NEWSを疑え!』第38号(2011年8月11日号)
◎「国民皆兵」を考える──66回目の敗戦の日を前に
・どうやってマンパワーを確保するのか
・ドイツ連邦軍の思想は「軍服を着た市民」
・雇用問題を視野に国家安全保障を考える
◎セキュリティ・アイ:国際紛争と情報戦──ガザ地区でイスラエルが得た教訓(主任研究員・西恭之)
◎ミリタリー・アイ:露見した核ミサイル要員への宗教教育が突きつける現実(主任研究員・西恭之)
◎テクノ・アイ:中国海軍ホウベイ級ミサイル艇(主任研究員・西恭之)
◎編集後記:デフコンが示す日本のレベル

ストラテジック・アイ(Strategic Eye):

◇◆「国民皆兵」を考える──66回目の敗戦の日を前に◆◇

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:今年も8月15日のいわゆる終戦記念日がめぐってきます。日本には『8月ジャーナリズム』という言葉があり、新聞もテレビも、ふだんは見向きもしない広島・長崎の原爆の話、日本軍の話、銃後の苦労話などを記事、ドキュメンタリーやドラマに仕立てて流します。1年を通じて軍事の問題を扱う私たちのメルマガが、8月ジャーナリズムに付き合う必要などありませんが、「終戦の日に思うこと」を小川さんに聞きたいとは、前から思っていました。これを今回のテーマにしたいのですが、いかがですか?

小川:「私は、『まだ戦後は終わっていない』という思いを持って、66回目の敗戦の日を迎えようとしています。というのは、日本は敗戦直後を除いてかれこれ60年近く、巨額の防衛費を投じて自衛隊という軍事組織を維持してきました。今回の東日本大震災では、多くの国民が自衛隊の活躍を称賛し、感謝の声を寄せています。これまで反戦の旗を振り、自衛隊に露骨な嫌悪感を示してきたような人でも『自衛隊の存在は否定できない』と口にする状況です。しかし、その一方では、日本には国家や国民の安全を図り、社会の繁栄を築きながら世界の平和を実現していくために、自衛隊という軍事組織をきちんと使い、コントロールしていこうというマインド、あるいは思想・哲学が生まれていないのです。これでは、日本人は昭和20年8月15日から思考停止したままだ、と言われても仕方ない状況なのです。その意味で、まだ戦後は終わっていないのです」

Q:確かに「自衛隊よ、ありがとう」という声は、軍事組織としての自衛隊を使い、コントロールしたうえでの言葉ではない。軍事組織としての自衛隊についての思考を棚上げにしたまま、震災対応だけを見て発せられた言葉ですね?