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『NEWSを疑え!』第45号(2011年9月8日号)

『NEWSを疑え!』第45号(2011年9月8日号)
◎『究極のミサイル防衛』を個別的自衛権で実現する
・集団的自衛権の本質はアテになるかどうか
・すべての弾道ミサイルをブースト段階で破壊する
・国際平和協力活動は集団的自衛権の対象か
◎セキュリティ・アイ:中国はインド洋への回廊を確保できるか(主任研究員・西恭之)
◎ミリタリー・アイ:韓国の政治情勢は複雑怪奇?(主任研究員・西恭之)
◎テクノ・アイ:巡航ミサイルの本当の射程距離は?(主任研究員・西恭之)
◎今週の言葉:4枚重ねの帽子──米国のミサイル防衛(MD)
◎編集後記:原子力安全庁は首相直属でなければ

ストラテジック・アイ(Strategic Eye):

◇◆『究極のミサイル防衛』を個別的自衛権で実現する◆◇

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:夏も終わりに近づくと、13年前の1998年8月31日に北朝鮮がテポドン1号を発射して、日本中が大騒ぎしたことを思い出します。ミサイルは津軽海峡あたりで日本列島上空を飛び越しました。1段目は日本海に、2段目は太平洋に落ちたわけですが、北朝鮮が「新型」の弾道ミサイルを事前通告もなく日本列島の方角に向けて撃ったというので、政府はもちろんメディアや世論も恐怖の金切り声を上げ、北朝鮮に猛反発しました。その後も北朝鮮は同様の挑発的な実験を繰り返し、日本は情報収集衛星を導入したり、ミサイル防衛システムを整備していった。そこで今回は、ミサイル防衛を手がかりというか、入り口として、集団的自衛権についての小川さんの考えをうかがいたいのですが?

小川:「日本がミサイル防衛に踏み出していくなかで、あぶり出されてきたのが、まさに集団的自衛権の問題です。わかりやすい例を挙げると、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したとき、日本のイージス艦がミサイル防衛システムで撃ち落とすとします。ミサイルが日本に向かってくるのであれば、これは個別的自衛権の行使だから問題ない。しかし、ミサイルがアメリカを狙ったものだったらどうなのか。それを撃ち落とすのは集団的自衛権の行使であって、日本は『集団的自衛の権利は持っているが、行使せず』(以下の注を参照)ではないか。だから撃てない。では、いつなら確実に日本に落ちると見極めることができるのか? そのとき迎撃ミサイルを発射して間に合うのか? 在日米軍基地だけを狙ったミサイルだったらどうする? ──というように、不毛な議論が、果てしなく繰り返されてきたわけです」

注:「我が国が、国際法上、このような集団的自衛権を有していることは、主権国家である以上、当然であるが、憲法第9条の下において許容されている自衛権の行使は、我が国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものであると解しており、集団的自衛権を行使することは、その範囲を超えるものであつて、憲法上許されないと考えている。

 なお、我が国は、自衛権の行使に当たつては我が国を防衛するため必要最小限度の実力を行使することを旨としているのであるから、集団的自衛権の行使が憲法上許されないことによつて不利益が生じるというようなものではない」【衆議院議員稲葉誠一君提出「憲法、国際法と集団的自衛権」に関する質問に対する答弁書(昭和56年5月29日提出)】