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『NEWSを疑え!』第86号(2012年2月2日号)

『NEWSを疑え!』第86号(2012年2月2日号)
◎日本の原発──テロ対策がないから事故にも無力!
・美浜原発の対テロ訓練は想定から荒唐無稽
・誰がいまどき、「迫撃砲」で原発を攻撃する?
・「〜するものとする」ではテロ対策はできない
◎セキュリティ・アイ:「資源の呪縛」──パプアニューギニアの場合(主任研究員・西恭之)
◎ミリタリー・アイ:パネッタ構想は原潜から中国の防空システムを狙う(主任研究員・西恭之)
◎テクノ・アイ:海上基地から出撃──中東の米軍の新構想(主任研究員・西恭之)
◎今週の言葉:日本の原発のテロ対策
◎編集後記:あまりに日本的な「任官拒否」の議論

ストラテジック・アイ(Strategic Eye):

◇◆日本の原発──テロ対策がないから事故にも無力!◆◇

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:東京電力の福島第1原発事故後、欧州ではドイツ、スイス、イタリアなどが脱原発の姿勢を鮮明にしましたが、原発推進の姿勢を崩さない代表選手がフランスです。そのフランスでは2011年12月、グリーンピースの活動家が同国中部の原発に侵入し、原子炉建屋上で旗を振って原発の危険性を訴えるという事件がありました。これを受けてゲアン内相は1月7日、記者会見を開き、テロ対策を含めて原子力施設の警備体制を強化する方針を発表。NHKニュースはその強化策を、すでに原発に配置されている特殊部隊の新たな武器導入、軍用犬の増強、監視カメラの増強などと伝えています。ひるがえって、日本の原発テロ対策はどうなっているのか。小川さんの考えを聞かせてください。

小川:「日本の原発に『テロ対策』と呼べるものは存在しないと言って構わないでしょう。1月27日の朝日新聞は『経済産業省原子力・安全保安院は、米国原子力規制委員会(NRC)が9.11同時多発テロを受けて2002年に義務づけた行政命令「B5b」について、既に2008年段階で研究していながら、電力会社にも伝えていなかった。原発に航空機が激突しても事故を拡大させないことを目指した対策だが、これがあれば福島第1原発の全電源喪失の事態に対処できたと関係者は指摘している』との内容で報じていますが、この対策を原子力・安全保安院が実行に移していたら、東日本大震災と津波による全電源喪失は回避できただろう、現在の福島第1原発事故に起因する事態は起きなかっただろう、という関係者の声は、間違いのないところだと思います。日本では、災害対策とテロ対策を別ものだと思い込んで切り離してきましたから、こんな愚かなことになるのです。犯罪的としか言いようがありません」

「今回はサイバー面とは別の角度から原発のテロ対策について考えたいと思います。このメルマガでは、北朝鮮の現政権が崩壊すれば大量の難民が発生する、すでにアメリカは体制崩壊を想定したシナリオを考え始めているといった話を、何度かお伝えしました。北朝鮮の崩壊や混乱にともなって、北朝鮮の特殊部隊や特殊部隊が紛れ込む形の武装難民が日本に侵入してくることは、日本が直面する脅威として備えておかざるを得ないわけです」