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『NEWSを疑え!』第94号(2012年3月1日号)

『NEWSを疑え!』第94号(2012年3月1日号)
◎日本の首相は「足」も「耳」も「財布」も持っていない
・「首相が使える飛行機がない」に世界が呆れた
・政府専用機はジャンボ機だけじゃない
・旧日本軍はロジスティクス思想の不在で敗北
◎セキュリティ・アイ:イスラエルはイランを奇襲攻撃する!その理由は?(主任研究員・西恭之)
◎ミリタリー・アイ:北朝鮮の「ミサイル威嚇」のカラクリ(主任研究員・西恭之)
◎テクノ・アイ:米海軍、ホルムズの機雷を水中ロボットで処理(主任研究員・西恭之)
◎今週の言葉:兵站(logistics)
◎編集後記:嗚呼!大名行列

ストラテジック・アイ(Strategic Eye):

◇◆日本の首相は「足」も「耳」も「財布」も持っていない◆◇

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:前々回のメルマガでは重大事故に代表される自衛隊の不祥事について、前回のメルマガでは防衛大臣の資質について、うかがいました。指揮系統の下から上へとたどり、今回は自衛隊の最高指揮官である日本国の首相、内閣総理大臣の問題を取り上げたいと思います。このメルマガの創刊号(2011年3月25日号)は「頭脳なき国家・日本──司令塔不在が天災を人災にする」というタイトルで、日本国の頭脳であるべき首相官邸にプロフェッショナルではない人たちがひしめき合い、さまざまな問題を官僚に丸投げし、東日本大震災という緊急事態への対応が遅れに遅れた問題を論じています。首相は菅直人さんから野田佳彦さんに代わりましたが、小川さんの考えは変わっていないのでは?

小川:「そうですね。2011年11月、沖縄防衛局長が居酒屋で記者たちと開いたオフレコ懇談会で、普天間飛行場移設に関わる環境評価報告書の提出をめぐって『犯す前に犯すというか』とセクハラまがいの発言をした事件がありました。沖縄県民の怒りが爆発したわけですが、あのとき野田首相は、夜中であっても防衛大臣を連れて航空自衛隊のU-4多用途支援機に乗り込み、すぐに沖縄に飛んでいけばよかったのです

「夜明け前に早く着きすぎたら、朝のうちに普天間でも嘉手納でも辺野古でも視察をして時間をつぶせばよい。そして、沖縄県庁が開く時間に沖縄県知事に面会し、『このたびは防衛省の出先機関のトップがけしからぬことを言ってしまった。沖縄の人びとに不快な思いをさせ、誠に申し訳ない』と詫びればよい。直後に記者会見でも開いて自らの思いを伝え、東京にとんぼ返りすればよく、場合によっては防衛大臣を残して後始末をさせればよいのです。そうすれば、沖縄県民の反応はまったく違ったものになったはずでしょう」私には質問が届いていなかった」と陳謝。