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『NEWSを疑え!』第98号(2012年3月15日号)

『NEWSを疑え!』第98号(2012年3月15日号)
◎海兵隊に無知だから、普天間を解決できない
・世界に例のない陸海空の戦力を持つ部隊
・ほとんど姿を消したノルマンディー型の上陸作戦
・有事に沖縄にやってくる海兵隊は巨大だ
◎セキュリティ・アイ:日本側が見落とした米政府の「最悪シナリオ」(主任研究員・西恭之)
◎ミリタリー・アイ:英国は核兵器を捨てるか?(主任研究員・西恭之)
◎テクノ・アイ:緊縮財政で英空軍が戦場監視機を手放す(主任研究員・西恭之)
◎今週の言葉:ノルマンディー上陸作戦
◎編集後記:放射能汚染のグリーンゾーン

ストラテジック・アイ(Strategic Eye):

◇◆海兵隊に無知だから、普天間を解決できない◆◇

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:日米両国は2012年2月、これまでパッケージになっていた米海兵隊普天間飛行場の移設問題と沖縄駐留海兵隊のグアム移転問題を切り離すことに合意しました。2月末の日米審議官級協議では、沖縄には第3海兵遠征軍の司令部と第31海兵遠征部隊(MEU)などが残り、第3海兵師団の主力である第4海兵連隊などは沖縄以外に駐留する案を米側が提示したようです。

 2月27日には、就任後初めて沖縄県を訪れた野田佳彦首相が仲井眞弘多知事と会談し、普天間移設をめぐる民主党政権の迷走を「大変ご迷惑をおかけした」と謝罪しました。その一方、首相は名護市辺野古への現行移設計画を「唯一有効な方法」とし、「海兵隊が沖縄に駐留する抑止力を何としても維持しなければならない」と述べ、県外移設を求める知事との話し合いは平行線で終わりました。

 そんな普天間問題についての報道や議論を見るにつけ、沖縄に駐留するアメリカの海兵隊とは、そもそもどういう軍隊なのか、よく理解していない人が少なくないと感じます。今回は、アメリカ海兵隊について教えてください。

小川:「米海兵隊は、普天間問題はじめ日米安保や日米同盟のさまざまな局面で、しばしば話題に上りますね。しかし、海兵隊とはどんな軍事組織なのか、よく知らない人が多い。実に困ったことだと長年思ってきたわけです。それもあって、私は2010年3月に出した『この1冊ですべてがわかる 普天間問題』(ビジネス社)でも、海兵隊の平易な解説から話を始めるようにしました。ちなみに2010年5月、当時の鳩山由紀夫首相が『学べば学ぶほど(海兵隊の各部隊が)連携し抑止力を維持していることがわかった』と述べたのは、私が渡したこの本を読んで初めて理解したのです(苦笑)」

海兵隊になじみが薄いことは、陸上自衛隊も例外ではありません。かつて陸自と米海兵隊は連絡幹部を置くのがせいぜいで、ようやく2010年11月、初の幕僚協議を行ないました。これは自衛隊イラク派遣で第一次復興支援群長を務めた番匠幸一郎氏(現在は第3師団長)が2009年に陸上幕僚監部防衛部長になり、海兵隊との関係強化を図った結果です」