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『NEWSを疑え!』第104号(2012年4月5日号)

『NEWSを疑え!』第104号(2012年4月5日号)
◎北朝鮮はなぜ、ミサイルを発射するのか?
・『人工衛星』打ち上げに見る後継者・金正恩の思惑
・こんな風に北朝鮮はミサイルを使ってきた
・国民の安全を考えない日本の政治・行政・メディア
◎セキュリティ・アイ:スタートしたメキシコ大統領選と麻薬戦争(主任研究員・西恭之)
◎ミリタリー・アイ:次期戦闘機F-35、米国の報告書を誤読する日本メディアは語学力不足?(主任研究員・西恭之)
◎編集後記:狼狽(うろた)えるでない!

ストラテジック・アイ(Strategic Eye):

◇◆北朝鮮はなぜ、ミサイルを発射するのか?◆◇

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:北朝鮮は2012年3月中旬、4月12日から16日の期間に地球観測衛星「光明星3号」をロケット「銀河3号」で黄海上空に打ち上げて極軌道に乗せると発表しました。これに対して、アメリカはじめ日韓は、衛星打ち上げロケットは弾道ミサイルと技術的に共通点が多く、「衛星打ち上げ」と称する事実上の「長距離弾道ミサイル」発射実験として強く反対、ロシアも中止を求め、北朝鮮に配慮することが多い中国も、核安全保障サミットで訪韓した胡錦濤主席が李明博大統領との会談で「放棄するよう北朝鮮に求め続けている」と話した、と韓国メディアが報じています。今回は、この問題について考えを聞かせてください。アメリカから引き出した食料支援がご破算となりかねない行動を、なぜ北朝鮮は取ろうとしているのか? まず、この点はどうですか?

小川:「アメリカと北朝鮮は、打ち上げ予告の半月ほど前の2月29日、北朝鮮は核実験・長距離ミサイルの発射・寧辺《ヨンビョン》でのウラン濃縮を米政府との『生産的な対話が続いている間』停止し、アメリカは食料援助の最終協議に応じる、と発表したばかりです。金正恩《キム・ジョンウン》の新体制がミサイル発射か核実験をやらかすのではないか、と懸念していた国際社会は、これで北朝鮮は当面はおとなしいだろうと、ややホッとしていたところでした」

「そこに突如として、今回の発表です。いくら金日成《キム・イルソン》主席生誕100周年を記念するといっても、せっかく米朝合意で引き出したアメリカの食料援助が吹き飛びかねないリスクを北朝鮮があえて冒すのは、なぜなのか。もちろん北朝鮮や金正恩《キム・ジョンウン》が国内外に向けた思惑があるわけですが(これは後で述べます)、一つの大きな理由になったのではないかと疑われるのは、2012年2月の米朝合意の文言に曖昧な部分があって、解釈の幅が大きすぎたのではないかという問題です。これはアメリカ政府の失態というべきかもしれません」