- 『NEWSを疑え!』第109号(2012年4月23日特別号)
- ◎テクノ・アイ:原潜を無人潜水艇で補完する米海軍の新戦略(主任研究員・西恭之)
◎編集後記:日本の技術力から危機管理をながめると…(小川和久)
◎テクノ・アイ(Techno Eye):
原潜を無人潜水艇で補完する米海軍の新戦略(主任研究員・西恭之)
米海軍制服組トップのグリーナート作戦部長は4月12日、今年10月から5年間の海軍力整備に関する「航海計画」を発表した。
この「航海計画」は、米海軍が「海中環境を支配」し続けるための主力兵器として、バージニア級潜水艦、Mk-54新型魚雷、P-8A哨戒機と並んで、「排水量の大きな無人潜水艇」を挙げている。
計画が列挙した兵器のほとんどは、すでに運用中か、2017年以前の完成をめざして正式に開発中のものだ。5カ年計画の目玉として明記されたところに、米海軍が大型無人潜水艇開発にかける期待のほどがうかがえる。
米海軍が無人潜水艇の開発を急ぐのは、世代交代に伴う攻撃型原潜の減少分を補い、外国沿岸を監視するためだ。この無人潜水艇は、障害物を避けながら水平線のかなたまで航海し、数カ月間にわたって外国沿岸海域を監視する能力を備えることになる。
エコー・レンジャー無人潜水艇(出典1)